廊下でヒソヒソと話す声が聞こえ、思わず声をかけた。 「亡霊って?」 「あー先生信じるんですか?」 鼻で笑われる。 「いや、そういう訳じゃないけれど、何のことを言っているのか気になって。」 「大したことじゃないよ!ただ、有り得ないもん見たって梨奈が言うから。お化けだよ、お化け。」 紀香は塚原の肩を叩いた。 ーー あの日。ーーー 夏音に連れられて、みあが保健室に行った日。 みあが体調不良になる前、紀香たちはみあに声をかけた。