無愛想天使

「…ダメなんだ。俺達は会わない方がいい。…乃々香お前は俺の事、兄的存在としてしか見てなかったかもしれないけど、俺お前の事…」

「言わないで!それから先の言葉はこんな時に聞く言葉じゃないよ…」

だって、そうでしょう?

その先の未来がないというのに、聞いた所で余計につらくなる。

言葉を遮った私を抱きしめる力が強くなった。

「…ごめん。でも、あと少しだけこのままでもいいか?」

返事をするかわりに、見上げてにっこりと笑った。



.