無愛想天使

「…何でですか?」

「何で…そうくるとは思わなかったなぁ〜。そうだなぁ〜僕が乃々香ちゃんに興味があるから、乃々香ちゃんにも興味持ってほしいから、かな」

「…」

「どうしたの?」

「…興味を持てるように考えてみたんですけど、やっぱり…」

「あははは!」

「?」

「そんなに真剣に考えてくれてたんだ?益々、乃々香ちゃんに興味湧いてきた」

「おい、親の前で、そんな堂々と娘を口説くなよ」

「尚行さん!僕、本気ですから」

「はいはい。まぁ、俺がどうこうってより、乃々香がお前にはなびかないだろうからな」

「乃々香ちゃん!……あっ!」

そう言うと凄い勢いで近付いてきたかと思えば、右手をギュッと握られた。



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