「センパイが……優也センパイが倒れて保健室に!」 ガタン! 友達の話も途中に、私は教室を飛び出し、保健室まで走った。 いまどき守ってる生徒なんていない、 "廊下は走らない"という張り紙も無視して、私は保健室に飛び込んだ。 「はぁ……はぁ……」 息が切れる。 「ヒサ!」 真夏にこんなに走ることなんてない……。 一気に体が重くなるようなダルさを感じた。