人の居なくなった廊下は、しん……と静まり返っている。 私たちは、教室を目指し歩いていた。 「……じゃあ、センパイの彼女もこの学校に?」 「え!?なによー、ヒサやっぱり優也センパイのこと知ってるんじゃない!」 「しーーーーっ」 静まり返った廊下に、声が響き渡った。 私は慌てて友達の口をふさぐ。 「ごめん、ごめん」 友達は、ふごふご言いながら謝った。 私が手を離すと息を一つ吐いて、友達は話し出した。 「優也センパイの彼女は他校の人らしいけど、ついこの間別れたらしいよ」 「別れた!?」