私はセンパイの家の前に来ていた。 白い外壁の3階建て。 「うわーデカイ」 私は見上げた。 どこがセンパイの部屋だろう……。 実はもう、この場所に15分以上居る。 インターホンに指をあて、ひっこめる……。 それを何度も何度も繰り返す。 「はぁ……」 そして、ため息。 はたから見たら不審者だろう……。 足も手も、指先からどんどん冷たくなっていく。 さすがにこれ以上、外に居たら凍えそうだ。 「……」 私は勇気を振りしぼって、インターホンを押した。