COOKING GIRL. (完)



そう言って不適に笑う声に私は声が出なかった。

いや、今声出しちゃいけないんだけども。でも、何て言った?



退学―...。



四王子と話しちゃいけないって、もう校則にまでなってんの?

どういうこと。確か、お父様に頼んでって―...。




「あいつ...長原だ。長原って、なんか聞いたことないか?」



泉は思い出したように言った。



「長原ー...んー...あっ!!学校理事長の名前...。」



「そう。厄介だな...どうするか...。」


学校の理事長の娘が一番お怒りだなんて...それじゃあまさか会長って、

あの長原さんのこと?





「多分...そうだな。慎重にいかないと。下手すればみんな退学になる。

あいつは多分俺たちの顔を見て、頭の中で作り出した俺のことを好きになって

る。だから、あいつの頭の中で俺は勝手に作り替えられてるってことだろ

う。」