「……」



「朝時間あるし」



なにも言ってないけど、伝わったらしい。



教室に入ると、先に来ていた亜美がどこかの奥様のように私たちを見た。



「あらやだ。おふたりそんな関係?」


「なにその喋り方」


自分の机にカバンを置く。



「そんな関係だよ、ねっ」


「ねっ、てねぇ……」


そんな会話を亜美が笑って聞いている。