「……?男の子?だね?」


立ちどまったままの亜美を見る。


亜美はまだその男の子を見たまま。



「いや、なんかこっち見てる気がして」


「そう?」


言われてからまたその男の子を見てみる。



するとその男の子は笑って大きく手を振った。



誰か待っていたのか。


そしてその男の子はこちら側に走りながら叫んだ。



「日和ー!!」