外から声がする。



いつもなら気にしない部活の声。



なぜかそのなかに大賀くんがいる気がして窓から下を見た。



下には休憩しているであろう男子生徒が何人か座って話している。




その中に。


「………っ」



本当に大賀くんがいた。



友達と楽しそうに話している。



あぁ。




自分から離れておいて寂しくなる。



こんな思いをしているのは私だけなのか。



そう思いながら眺めていると、ふと、大賀くんの視線が上を向いた。



ドキッとしてしゃがみこむ。



多分……バレてない……はず……。



もう一回窓からのぞき込む勇気なんかなくて、そのまま逃げるように家に帰った。