「何が違うんだよ。クルクルしやがって」



俺はひらりの先がカールしたポニーテールを引っ張った。



「だって後夜祭あるじゃん?最終日じゃん?おしゃれしたいじゃん?」




「しらねーし」




「みて!グロス!みなみにもらったの!ピンク可愛いでしょー」




ひらりの指さす唇はピンクでキラキラしてて。




「ケバい。ひらりのくせに生意気」




化粧が嫌いな俺はカーディガンの袖でひらりの唇をこすってやった。