「えー、変なのー」




「そういえば今日松戸里緒いた?」



ひらりのクラス行っても見なかったし。




「サボリだよ里緒ったら。実行委員のくせにー」




いつの間に下の名前で呼ぶようになったんだよ。




もやもやする。また嫉妬かよ。




「ふーん」





別に俺としてはひらりに近づく男が少ないのは好都合。





「てかひらり、もう10時だけど」




「んー」




いつの間にかひらりは俺の雑誌を読みながらベットに寝っ転がってて。




「お前朝弱いだろ」



「んー」




こいつ、話聞いてねぇ




「寝坊とかまじ勘弁。みなみにも呆れられてんだから」




朝と放課後は毎日俺、ひらり、みなみ、ナオの4人で登下校をしている。


転校してきてまだそんなにたっていないのにひらりの寝坊で何回待ち合わせに遅刻したことか。



「はやく帰れよ」




「んーあとちょっとー」




こいついたら俺も寝れねぇし。




「俺も寝たいんですけど」




「半分開けてあげるから勝手に寝てー」




そう言ってベットの端っこに転がるひらり。




バカ……シングルベットに高校生が二人も乗ったら狭いだろ。