お前しか見えてないから。*特別番外編*


静かな部屋に二人きり。



甘いムードに少し照れながらも、幸せな気持ちでいっぱいになる。



ナツくんはゆっくりと、何度も、角度を変えてキスを繰り返す。



私はもうドキドキしすぎて心臓が破裂しそうだったけど、こうして触れ合えることが、やっぱり嬉しかった。



長いキスが終わって、唇がそっと離れると、ナツくんは少し顔を赤らめながらクスッと笑う。



「…あいつらいたから、ずっとキスできなかったしな」



「えっ?//」



まるでずっとキスしたかったみたいな言い方に、またしても顔がかぁっと熱くなった。



恥ずかしい……けどすごく嬉しい。



思わずナツくんの体に抱き付く。



そしたらぎゅっと抱きしめ返されて、耳元で小さく囁かれた。



「そういうことされると、またしたくなんだけど…」



どきん…。



またって……またキスしたいってこと…?



そっと顔を上げると、ナツくんの綺麗な顔がこちらを見下ろしている。



思わず「うん」なんて頷いたら、すかさずもう一度唇を塞がれた。



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