お前しか見えてないから。*特別番外編*


ナツくんと同じ部屋……。


ふたりきり…。



二人きりで同じ部屋に泊まる……?



寝るときはどうするの?


着替えとかどうするのかな?



どうしようどうしよう……。



いきなりハードルが上がってしまってパニック状態の私のもとへ、ナツくんがやってくる。



「すず、俺らも行こ」



顔を見上げると、ナツくんはいつもどおり冷静な表情でこちらを見ていて、やっぱり無駄に緊張しているのは私だけみたいだった。



ナツくんは、平気なのかな…?



いやでも、ナツくんは私よりずっと恋愛経験が豊富なはずだし、こんなのどうってことないのかも。


花鈴だってそうだし。



私が一人、テンパってるだけなんだ。



あぁどうしよう。緊張する…。



ドキドキしながらナツくんの後ろをついていく。



そして、みんなで一緒にエレベーターに乗り込んだ。