お前しか見えてないから。*特別番外編*


「ん?」



振り返るナツくん。



「あの……、私のも?」



「うん」



えぇっ…!



「わ、悪いよ…!

私、自分のは自分で買うから…」



だけど私がそう言って手を差し出すと、ナツくんはそれを阻むように、片手でぎゅっと握ってくる。



「いいから」



そしてそっと顔を近づけると、



「そのかわり、お前もちゃんと付けろよ」



耳元で小さく呟かれたその言葉に、思わず胸がキュンとなった。



「う…うんっ//

ありがとう…」



うわぁぁ……。



ナツくんに鈴のストラップ、買ってもらっちゃった。


しかもおそろいで。



どうしよう、嬉しすぎるよ…。



二人を幸せにしてくれる鈴…だって。



ナツくんも、私との幸せを願ってくれてるって思っていいのかな…?


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