体育の館で始まった卒業式。


父兄の席には母と勇人さん。



さっきからみんなが母を見てる。



「あれ女優の水嶋カオリだよね?何でいるの。」



「だから来なくていいと言ったのに。」



「華の母親かなり目立ってるよ。」



「だから来てほしくなかったの。」



「華落ち着いて!」



その時母が立ち上がり、「私は姫野華の母です。


華にはずっと寂しい思いをさせてしまったので、


勇気を出して卒業式に来ました。


宜しくお願いします。」



何故か拍手が沸き上がる。


頭をペコペコ下げてる母。


勇人さんが、偉かったなって母を抱き締めていた。



もう見せつけちゃって。



一輝が一人一人の名前を呼ぶ。



もう生徒として一輝に名前を呼ばれる事もない。



『姫野華 。』



一輝に呼ばれ起立をした。


私は壇上に上がり卒業証書を受け取った。



そして私たちは教室に戻った。



教室に戻りみんなで写真を採りまくった。



色々あったな。



この三年生間。