かず君が今日だけは特別って、そっと抱き締めてくれた。


かず君の暖かい腕の中は久しぶりで、ずっとこうしていたかったけど、私たちの関係は絶対ばれてはいけない。



かず君の腕から離れようとすると、もう少しだけこうさせてかず君の唇が私の唇にそっと触れた。



「ごめん華。我慢出来なかった。」



「ううん、私凄く嬉しかったんだよ。」



先生に嫌われたんだと思っていた。



又私だけを見て私だけを愛してくれるなんて、思ってもみなかったから、嬉しくて涙が溢れた。



世界一幸者せだ。



暫くで見つ目合っていた。


「こほん! 」



二人で抱き合ったまま入り口を見ると、彩夏がいた。



「もう二人のラブラブぶり見せつけないでよ。」



かず君と私は慌てて離れた。




彩夏に見られてしまうなんて、恥ずかし過ぎる。