彩夏が華と沢田が愛し合ってると言った。



つまり男と女の関係という事なのか。



あり得ない。



沢田は生徒に手を出したのか。



俺のイライラは収まらず、机の上の参考書を思い切り投げつけた。



沢田の腕の中にいる華を想像して、どうかなりそうだった。



自分を落ち着かせる為、飲み物を取りに台所に向かうと、母親が休みで台所にいた。



「啓太、夕食バンバーグだからね。華ちゃんのバンバーグには負けるけど。」



華の話しなんて聞きたくなかった。



冷蔵庫から水を取りだし二階へ行こうとした。



「啓太の担任て沢田って言うの?」



何で、今沢田の話しなんかするんだ。



「この週刊誌見たらね。麻生由美って有名な建築家が載ってて、彼女の帰国理由が別れた夫とやり直す為で、ほらここに学校名と名前が出てるから。」



俺は母親から週刊誌を奪い取った。




確かに沢田の名前が載っていた。




華は大丈夫なのか。




沢田が復縁する可能性だってあるはず、華の泣く姿を想像して胸が苦しくなった。