神崎が落ち着くのをしばらく待って、念のため、神崎は病院に行くことになった。
私は状況説明の為、先生に呼ばれたけれど、話すことはあまりなくて、早々に解放された。
この日、私も神崎も学校で噂になったのは言うまでもない。
「ねぇねぇ聞いた!?2年の話!」
「聞いた聞いた!あれでしょ!?」
1年の教室を通りかかった時、聞こえてきた女子の高揚した高い声。
「うんうん!プールでイケメンが美少女を助けたんだって!」
ごめん、あのね。
どっちも性別間違ってるよ。
逆、逆。
助けたの女子、………一応。
「えぇー見たかったー!!」
「てかイケメンに助けられたい!」
「身長高くて、めっちゃかっこよかったんだって!先輩が言ってたよ〜」
………うん、褒められてるんだろうけどね。
私女子なんだよなぁ。
まぁ悪い気はしないけどね。
「やーいモテモテやーん」
真希が私の肩に手を当ててニヤニヤとする。
「ありがとう」
苦笑まじりに返すと、真希は持っていたカバンを差し出した。
「はいこれ、美花のカバン」
「ありがと」
受け取ってお礼を言うと、真希は私の腕に自分の手を絡ませた。
「なに?」
「こーしてればアンタを男に間違えても告白してこないでしょー」
と言ってニコッと笑った。
「あは!ありがとー。でもなんでだろ。スカートはいてんのに…」
「スカートすら超越するアンタのイケメン度っていったい……」
本気で悩み出す私の隣で本気で呆れる真希。
なんだかんだ言いながらこの何気ないやり取りが好きだったりする。
私はそんな事を思いながら真希と帰路についた。


