「それはですね」
ふふふ、と嬉しそうに笑う神崎は、ジンベエザメをぎゅっと抱きしめた。
「北澤さんに紙袋もらったんですけど、ぬいぐるみが多すぎて入り切らなくて。どうしようと困っていたら」
『…じゃあ、よかったらなんだけど…一つ私にくれないかな?』
「って」
………………まじ?
まぁでも1年の時は可愛いものが今より好きだった。
今は、ちょっと減ったかな?
…………たぶん。
「だから、好きなのどうぞって言ったら、うさぎのぬいぐるみを選んでたんです」
うさぎ。
なんとも可愛らしいものを。
……あ、でもあるな、私の部屋にうさぎ。
「それは、…覚えてる、かも?」
「ホントですか?あ、でも、僕が北澤さんを可愛いと思ったのはその後なんですよ?」
………その後?
「北澤さん、ぬいぐるみを抱きしめて嬉しそうに笑ったんです」
「その時の笑顔がとっても可愛くて。それを見てこの子のどこが男っぽいんだろうって思ったんです」
………え、それほんとに?
えぇ…。
すっごく恥ずかしい。
顔が赤くなる。
だって、すごく可愛かったんだよ、うさぎが。
「それから、僕からみたら、北澤さんはとっても可愛い女の子です」
そう言って、神崎はわらった。


