高校三年生の6月中旬、梅雨にしては珍しく晴れた日だった。 「じゃあこれからこの席でやっていきます。ちゃんと仲良くするんだぞー。」 ざわつく教室で担任の桜先生が言った。 「サク〜~、俺一番前やだ〜!」 お調子者の須藤が言う。 「お前が一番前なのは問題児だからだろ。諦めるんだな〜。」 そう言ってニヤニヤ笑う。 この人は本当に教師なんだろうか。