なんかいろいろ卑怯だっ!

教室に着くと、皆気合いを入れていた。去年優勝したクラスの男子が、その時に飲んだドリンクを飲んで験を担ごうとしている。女子もハチマキに合うヘアアレンジをしていた。


「体育祭本番、全力で勝ちに行くぞ!練習の成果を見せてやれ!」


朝の会でそう言った先生は、黄色のジャージを着ていた。


運動場でブルーシートの上に荷物をのせる。
応援の時も大体この辺りにいる。プログラムを開け、行動を確認する。


二人三脚は始まってすぐか……忙しいな。
でも、早く終わった方が楽かもしれない。心臓が血液を激しく押し出している。


「親奈、今日は君に最高の勝利を届けよう」


貴島の決意が籠った言葉だった。昨日は少し元気がなくて、悔しそうにもしていた。


「その気持ちは嬉しい、でも貴島だけじゃないよ。私も参加する。結果を貴島だけに、人任せにはしないよ。優勝は皆で目指すんだ。私にも頑張らせて」


「そうか。うん、わかったよ。共に最高の結果を勝ち取ろう」


「兄貴、私も頑張るぜ!兄貴にも負けないくらい活躍するから、二人とも後で褒めてちょ!」


私たちの間から瑠歌が飛び出てきた。


「うん、いっぱい褒めるよ。同じ競技に出るし!」


「瑠花なら出来ると信じているよ」


三人の結束は揺るがない。終わる頃の私たちはきっと笑っていると信じている。


ジャージを着た校長先生の話や、宣誓、準備体操が終わるとすぐに収集がかかる。


「瑠花、行くよ」


「おう!」


練習とは違う、黄色いハチマキを締めながらの二人三脚。
二人の実力を見せられるのは一回だけだ。