なんかいろいろ卑怯だっ!

練習があった日、市立図書館に行こうと思ったけど、疲れて家に帰ってしまった。
だから今日こそは調べよう。


今日のお弁当にはプチトマトが入っていた。暑い日は毎日入れてほしい。
瑠歌は、涼しい感じのを作ってとリクエストした。それじゃわからないと言われ、逆に嫌いな油揚げを入れられた。
具体的に言わないとお母さんは怒る。リクエストはしっかり考えないといけない。


市立図書館では、お弁当の魔法という本を取った。
目次から、夏ばての文字を見つけ出し、ページを捲っていく。
気に入ったものをメモに書いていた。


「親奈ちゃんも調べもの?」


「あっ礼子ちゃん。うん。暑いからお弁当のおかずを変えてもらいたくて、調べてるの」


「お弁当か……大事だよね。腹が減っては戦はできぬ、だもんね」


「礼子ちゃんは?」


「私?体育祭の騎馬戦で勝つために作戦を立てるの。参考になる本を探してるんだけど……」


礼子ちゃんの背後から、背の高い人がぬっと現れた。


「三隈、他クラスの者に何を話している」


「ひっ!ごめんなさい!でも、早霜さんは言いふらしたりしませんし……」


礼子ちゃんが、頬を人差し指でぐにぐにされている。


「大丈夫です。言いませんよ。それに、作戦の内容は聞いていません」


「そうか。作戦を知られなければ大丈夫か。無駄話をしている時間はない。行くぞ」


礼子ちゃん、運動は苦手だけど大丈夫かな?
でも私にはどうしようもない。礼子ちゃんの無事を祈り、メモに写す作業を再開した。