この日の五時間目、礼子たちのクラスでも体育祭の練習をしていた。
礼子が出る種目は騎馬戦。運動が苦手な礼子は、一つだけにする代わりに、誰もやりたがらなかった騎馬戦に放り込まれた。
騎馬戦は危険な上、勝機のない種目だった。
礼子はどうせ負けるならいいかと思い、その条件を受け入れた。
「やっぱり、高いところ怖いっ!」
小柄なせいで大将にならざるを得なかった私は、離れた地面を見て怯えていた。
下の人の肩をがっしりと掴み、落ちることを心の底から恐れている。
試合前半に安全に落馬……とか考えてたけど、無理だ!
そう、私は高所恐怖症。騎馬戦の大将には向かない人間だ。
「大将~、こっちだって辛いんだから怖がらないでよ。あと、肩痛い!」
「ごめんなさいっ!」
「もう、大将がこんなので大丈夫なの?」
大丈夫じゃないのはわかってる!
体育祭なんて早く終わればいいのに!
「三隈隊、大丈夫か?」
「岩代さん……」
岩代 槇(いわしろ まき)さんは、私と違って運動神経が良い人だ。
いつも冷静で、少し近寄りがたい雰囲気。そして、この騎馬戦でも諦めていない。長い髪を一つに束ね、背筋を伸ばす姿は綺麗だ。
「お前たちは小さくて速そうだからな。期待しているぞ」
「ええ……?」
そう言い残して、岩代さんは去っていった。
「大将がもっとしっかりしてれば、全力で走っても大丈夫なんだけどね」
この中で走るのが一番速い黒部さんが言った。
何も言えません。はい。
礼子が出る種目は騎馬戦。運動が苦手な礼子は、一つだけにする代わりに、誰もやりたがらなかった騎馬戦に放り込まれた。
騎馬戦は危険な上、勝機のない種目だった。
礼子はどうせ負けるならいいかと思い、その条件を受け入れた。
「やっぱり、高いところ怖いっ!」
小柄なせいで大将にならざるを得なかった私は、離れた地面を見て怯えていた。
下の人の肩をがっしりと掴み、落ちることを心の底から恐れている。
試合前半に安全に落馬……とか考えてたけど、無理だ!
そう、私は高所恐怖症。騎馬戦の大将には向かない人間だ。
「大将~、こっちだって辛いんだから怖がらないでよ。あと、肩痛い!」
「ごめんなさいっ!」
「もう、大将がこんなので大丈夫なの?」
大丈夫じゃないのはわかってる!
体育祭なんて早く終わればいいのに!
「三隈隊、大丈夫か?」
「岩代さん……」
岩代 槇(いわしろ まき)さんは、私と違って運動神経が良い人だ。
いつも冷静で、少し近寄りがたい雰囲気。そして、この騎馬戦でも諦めていない。長い髪を一つに束ね、背筋を伸ばす姿は綺麗だ。
「お前たちは小さくて速そうだからな。期待しているぞ」
「ええ……?」
そう言い残して、岩代さんは去っていった。
「大将がもっとしっかりしてれば、全力で走っても大丈夫なんだけどね」
この中で走るのが一番速い黒部さんが言った。
何も言えません。はい。



