「おかえり~」


「瑠歌、父さんに協力するのは良いけど、学校ではやめてくれないか。今日だって枝が腕に刺さったら……」


「大丈夫だって。全く、学校でも小言を聞かさないでくれよ~そんなの家で十分なんだよ」


瑠歌が耳を塞ぐと、貴島はため息をついた。
兄妹だってわかってからそれほど時間が経ってないけど、前から一緒にいたみたいに見える。


「瑠歌、貴島は心配してるんだよ。どんなに気を付けていても事故は起こる可能性があるし、ちゃんとしたところでやらないと」


「へいへい」


スルーされた。腹立たしい。
予鈴が鳴り、貴島の席から離れる。


先生は朝の会をさっさと終わらせ、体育館へと誘導した。


流石に始業式は何もないよね?