「ねえ貴島」
教室を出てすぐの廊下で名前を呼んだ。とても緊張している。
「どうしたんだい?」
私が話しかけるとき、貴島は微笑んでいることが多い。他の子に見せる表情とは少し違う気がする。それが嬉しい。
背伸びして耳打ちしようとしたけど、少し不安が残る高さだ。
すると、貴島が屈んでくれた。
「二十七日の夏祭りだけど……一緒に行かない?」
距離が近かった……。心臓が胸を叩く様で、落ち着かない。
足が疲れたのと恥ずかしすぎたから、言い終えてすぐかかとを下ろした。
「あっ、瑠歌たちも一緒だから……恥ずかしくないと思う」
暑い。熱い。汗かいてるし恥ずかしい。顔も赤いだろうし、どんなこと話してるかばれるじゃん。もう少し人がいないところで言えばよかった。
「いいけど……二人だけの時間もほしいな」
こうなることは薄々わかっていたけど、再度屈んでの耳打ちは破壊力が強かった。
死んでしまいそう!
手も震えてきた。顔の前で手を組んで、目をそらす。
「そういうことで、僕が別荘から帰ってきた後また会おう」
この熱さはクーラーでどうにかなるものじゃない。
でも、少し心地いいからこのままでいいや。
教室を出てすぐの廊下で名前を呼んだ。とても緊張している。
「どうしたんだい?」
私が話しかけるとき、貴島は微笑んでいることが多い。他の子に見せる表情とは少し違う気がする。それが嬉しい。
背伸びして耳打ちしようとしたけど、少し不安が残る高さだ。
すると、貴島が屈んでくれた。
「二十七日の夏祭りだけど……一緒に行かない?」
距離が近かった……。心臓が胸を叩く様で、落ち着かない。
足が疲れたのと恥ずかしすぎたから、言い終えてすぐかかとを下ろした。
「あっ、瑠歌たちも一緒だから……恥ずかしくないと思う」
暑い。熱い。汗かいてるし恥ずかしい。顔も赤いだろうし、どんなこと話してるかばれるじゃん。もう少し人がいないところで言えばよかった。
「いいけど……二人だけの時間もほしいな」
こうなることは薄々わかっていたけど、再度屈んでの耳打ちは破壊力が強かった。
死んでしまいそう!
手も震えてきた。顔の前で手を組んで、目をそらす。
「そういうことで、僕が別荘から帰ってきた後また会おう」
この熱さはクーラーでどうにかなるものじゃない。
でも、少し心地いいからこのままでいいや。



