「何故だ!?」


「えっ?だって貴島いるし……そこまで興味無いし……」


ここまで来たらキッパリ断るしかない。大丈夫、瑠歌もいるし……。


「そんな馬鹿な!星使い!堕天紳士の毒にやられたのか!?」


中二病は私の肩を掴み、問い詰める。堕天紳士は……貴島のことだったよね。
毒どころか私を助けてくれたのに……。


「あのね、貴島は悪いことしてない。むしろ」


「ここか!?」


分からず屋に言い聞かせようとしていると、声の主が勢いよくドアを開けた。この声は……!


「貴島!」


断っても上手くいかなさそうなこの状況で来てくれた。よかった……。


「君……何、人の彼女に手を出しているのかな?」


「違うんだ!これは……!」


「しつこく呼び出して連れてきたんだろう?僕を怒らせたのはこれで何回目かな?もう容赦しないよ!」


デザインナイフを手の上でくるんと一回転させる。
指で挟まれたデザインナイフは、刃を中二病に向けていた。