なんかいろいろ卑怯だっ!

授業中はいつも電気を点けているからか、昼で晴れているのに教室が暗く感じた。家ではこの時間帯に晴れていたら電気は点けていない。それでも大丈夫なのに、教室だと暗いなと思ってしまう。
電気、点けないのかな?


「フフ……用意は出来ているな」


机には実験に使う物が置かれている。さっきまで鍵がかかっていたのに……あらかじめ準備していたの?


「日に当たりすぎてはならない……今はその時では無いのだからな」


中二病はカーテンを閉める。暗い……こんな状態で作るの!?
火を使うのに……絶対火傷するって!


「ハハッ!灯せ!」


一発でマッチの火を点ける。
手元は見えるようになり、ガスバーナーに近づける。


「あれ?」


火が点かなかった。
気の抜けた顔でマッチを動かし続ける。すると、瑠歌がガスや空気の調節をした。


「えっ?ああ、感謝する……」


暗い教室で、オレンジ色の火がボーッと浮かび上がる。
暗いから、黒板や壁に貼られているレポート用紙等が見えなくて、雰囲気が少し出ている。