なんかいろいろ卑怯だっ!

お弁当を食べ終えた後、瑠歌が礼子ちゃんの様子を見に行くことを提案する。
貴島が即賛成し、ベルナルドもついて行くことになった。私も心配なのでもちろん行く。


その後、礼子ちゃんのクラスに向かっている途中に、見つけてしまった。


「また早霜たちと仲良くなったんだってー?」


「まさか貴島取るつもりなん?」


五人で礼子ちゃんを囲み、追い詰めている。ちょっと余計なひと言が聞こえたね。もう怒った!


「ちょっとそこの男子ぃ!それは余計じゃないの?」


「私のチョップが炸裂するっ!」


「君たちって何で公害みたいなことしか言えないの?」


「わざと女子に嫌われるような言動してるのか?」


四人で五人の男子の壁に突撃する。多勢に無勢で女子をいじめるのがどれだけ卑怯なことか、思い知れ!


肩をひっぱたく準備をしたけど、あえなく捕まった。


「えっ!?」


振り返ると、別の男子が私の両腕を掴んでいた。


「離しやがれ!じゃないと瑠歌フライトがお前を襲うぞ!」


「僕には二人がかりで来たんだね。愚民がどれだけ集まろうと無駄……と言いたいけど、この手錠はちょっと厄介だ」


「やることが汚いな……クソっ」


どうしよう、全員捕まってしまった。貧弱な私の力では逃げ出すことができない。


「礼子ちゃん……」


唯一自由に動ける可能性があるのは、礼子ちゃんだけだ。