なんかいろいろ卑怯だっ!

四時間目が終わり、教室に戻る。ベルナルドも来て、四人で一緒に食べる。


「うどんとその貝交換しようぜ」


「すまん、うどんだけは……」


ベルナルドと貴島の嫌な記憶が蘇った。貴島は目を逸らし、豪華なお弁当を黙々と食べる。


「こういう日はゼリーがほしくなる」


「帰りに買って帰ろう」


買い食いは禁止だけど、学校から少し離れたドラッグストアなら、先生も見周りに来ないだろう。
断られた瑠歌は、わかったとだけ言ってうどんを食べた。


「皆お母さんにお弁当を作ってもらっているのか……」


貴島は少し羨ましそうに、私とベルナルドのお弁当を見る。


「お母さん忙しそうだもんな」


「仕方ないのは分かってるけど……」


私が作って渡そうかな、そう思ったけど料理なんて調理実習以外で作ったことがなかった。それに、迷惑かもしれない。重いって思われたらどうしよう……。美味しければまだいいかもしれないけど。今から練習したら作れるようになるかな。