「親奈、顔真っ赤だけど……熱あるんじゃない?」


「ない!それじゃないの!」


足をジタバタさせて否定する。
まだあの衝撃から立ち直れていない。少女マンガ、恐ろしやー。


「今日、私が落ち着いた代わりに親奈が暴れてるよね」


「少女マンガの最強技のせい」


「は?」


貴島に見られてなかったかな?
いつもはこんな人じゃない。いつもはまともなんだ!
貴島の方を見て念じ続ける。


もし、貴島が人の考えていることを読みとれて、私があんなことを考えていたと知ったら……


いやああああ!


私はどうするべきだ!?いや、まだそうと決まったわけじゃない!


そうだ、そんなことありえない。ばっかじゃねーの。


今日はおかしい。きっと泣き疲れて正常な判断が出来なくなっているんだ。