なんかいろいろ卑怯だっ!

夜、私は涙で枕を濡らして寝た。明日になったら平穏な日常になってないかな……苦しむことが無い明日を期待するんだ。


やかんのお茶が湧いた音で目が覚めた。目をこすり、ゆっくりと階段を降りる。


「おはよう」


「おはよう……」



とりあえず椅子に座ってもたれる。学校に行ったら、きっと私はまた追いかけられる。憂鬱だった。学校に行きたくない。倦怠感と焦りが合わさった恐怖が私の心を蝕む。


休みたい……駄目だ、お母さんとお父さんに迷惑をかけるわけにはいかない。
味もわからない朝ごはんを食べる。


「今日元気ないけど何かあった?」


お母さんは私の顔を覗き込む。


「へっ?そう?」


私はとぼけてみせた。騒ぎが収まるまでずっとこんなことを繰り返すんだ。
お母さんも騙し、自分にも嘘をつくんだ。


「行ってきます」


無理に笑って玄関を出る。今日は雲の量が多い晴れだ。


ここまで来てしまったんだ。一歩も退かない!