なんかいろいろ卑怯だっ!

白い大きな門の前で降ろされ、私の心臓は暴れる。
怖くなってきた……。


門は開いていて、押すと中に入れた。
ローズクォーツを握りしめながら歩く。


覚悟を決めてドアを開けようとした時、勝手にドアが開いた。


「親奈ちゃん、いらっしゃい」


「礼子ちゃん……。家、こんな感じなんだね」


礼子ちゃんがいて安心し、力が抜けた。


「私、ここには住んでない……雰囲気が好きじゃないの」


こんな立派な家なのに、と思ったけど、ずっといると疲れてしまうかもしれない。


「用件は何なんだろうね?」


「わからない。けど、私も呼ばれたし二人だけの問題じゃないと思う」


深刻に考えている顔を見て、良い内容ではないことがわかる。
お父さんたちがいるというリビングに来た。


「早霜さん、来ました」


「そうか、礼子は前の椅子に座れ」


残された私は戸惑った。


「君が早霜 親奈さんか。私は貴島 盛冶(きしま もりや)だ。よろしく」


「はいっ……よろしくお願いします……」


険しい顔だったお父さんが笑ったことで、また力が抜けた。
言葉を発する方法も吹き飛んでしまった。
何とか言えたけど……。
一つだけ残った椅子に座り、重い空気の中で次の展開を待った。