なんかいろいろ卑怯だっ!

文化祭当日、私は警戒していた。


「貴島、おはよう」


「兄貴、はよっす」


「おはよう親奈、瑠歌」


登校中、貴島の姿を見つけ、駆け寄った。
近くに佐屋さんがいる。


「貴島君、おはよう。今日はがんばろうね」


私と話す時より高い声だった。


もしかしたら劇の練習で知らない間に親密に……と悪い心配をしたけど、貴島はいつも通りにこやかに挨拶を返すだけだった。
次は何と言ってくるのか……。


「先生に呼ばれているからもう行くね」


貴島に笑顔を向けた後、一瞬私を睨む。


今ので私は、瀬戸さんに相談して良かったと思った。
私の日常は変えさせない。この危機を乗り越えてみせる!