なんかいろいろ卑怯だっ!

次の日、文化祭前日まで憂鬱な気分を引きずっていた。


「大丈夫?何だか様子がおかしいけど……」


瀬戸さんが私の顔を覗き込んだ。


「えっと……その……」


「私で良ければ聞くけど……。多分、劇のことかな?」


瀬戸さんはわかっているのかもしれない。
何故かこの人になら話してもいいかなと思った。


佐屋さんが貴島に近づく、劇でも弥生として、貴のことが好きそうなそぶりをみせる。そして、私は貴島と付き合っている。
隠すことなく話した。


「噂には聞いていたけど本当だったの……。佐屋さんたちは、貴島さんのことを信じられなくするのが目的かもしれない。あなたから別れを切り出させる……なんて考えているのかも」


確かに、貴島が佐屋さんに笑顔を見せていたら、疑ってしまうかもしれない。


貴島を問い詰めたりすれば、二人の間に亀裂が入る……。


「対策を思いついた。友達に協力出来ないか聞いてみる」


何をどうするのかは聞いていないのに、私は安心した。
瀬戸さんを信じていた。


「ありがとう……」


「どういたしまして。これはあなたたちだけの問題じゃないからね……」


どういうことだろう?
瀬戸さんは佐屋さんと関わりがあるの?それとも、友達が佐屋さんと何かあるの?


考えてもわからない。その友達ってだれ?


製作係は仕事が無くなった。先生は教室の飾りつけを見に行こうと言った。


瀬戸さんから何も聞けないまま、教室を見て帰ることになった。