なんかいろいろ卑怯だっ!

「三隈さんになら勝てるでしょ」


「ボーナスポイントだ!やった!」


舐め切っている。まだ私が暴れたことを知らないの?


その気分、叩き落としてあげる!


私たちは一斉に動き出した。


開始直後、暴れ馬さながらに猛スピードで突っ込む。
すれ違うとき、油断していたあの子のハチマキを奪い取って去った。


「えっ……」


何が起きたのか分からず、ハチマキを奪おうとした形のまま固まっていた。
猛スピードにも関わらず、落馬することなく奪えたことに安堵し、引き結んだ口をゆるめた。


「うそぉ!三隈さんが取った!」


少し速度を落とし、誰にしようかなと見回す。
でも、自分から向かう必要はないみたいだ。


後ろにまわって手が伸びてきた。


掴んで、遠慮なく振り払う。
こっちがメインじゃないんでしょ。


後ろから来られても混乱しなかったし、振り向くこともなかった。
だから、後ろを防いでいる間に前から取るなんてのは通用しない。


弱いと思っていた子に取られたのが悔しかったらしい。
こんな風に、私一人に集まってきた。


舐めた考えの子たちは返り討ちにした。
前の子はハチマキを奪って、後ろの子は落馬。


「あの子を落とせば勝てるよ!」


残った人たちは私に向かってきた。
そんな希望を抱きながら、駆け寄って来た岩城さんたちに倒されていった。


一回戦、私たちの完全勝利。