貴島はすごく綺麗に食べている。これで文句を言われたら私は一体何なんだろうと思うくらいだ。
あっ、貴島とベルナルドは大丈夫かな?ここから先は食事中に見る人注意だ。


瑠歌は箸で麺を持ちあげた。そして上を向き、口にうどんを落とす。それでたまに失敗して大惨事になる。瑠歌は麺をすすることが出来ないからこの食べ方になっているのだ。


「あっその食べ方いいな!」


パスタを巻いて食べるベルナルドを見て、瑠歌がそれを真似する。しばらくその食べ方で食べながら話をしていた。


「マジかよベルナルドォゴホッゴホォッ!」


瑠歌がむせたらしい。ネギやぐちゃぐちゃしたうどんがまき散らされた。


「何てことするんだ!弁当にかかっただろ!」


ベルナルドがキレた。貴島が世紀末を見たかのような顔をしている。瑠歌の鼻からはずるずると不穏な音がする。何があったんだ。



次の瞬間、瑠歌の鼻から麺が出てきた。


ベルナルドは引いている。そしてどさくさに紛れて、交換したうどんをうどんの容器に返した。あれを見た後食べるのは流石にきついだろう。
貴島は真っ青になって口を手で押さえている。


「おい貴島、トイレ行くか!?」


貴島は筆箱からシャーペンを取り出し、メモ帳に何かを書き始めた。


食事中にお手洗いに行くのはあまり良くない


「ここで吐く方がアウトだと思うぞ!」


そして、ベルナルドに連れて行かれた貴島は、六時間目の授業が終わっても戻ってこなかった。