えええっ!?ちょっと待って。今なんつった!?
私はやっと窓から目を離す。そして目を見開いて、前の席で喋る男共をガン見した。
昼食って、11月のあのカフェか!?そして大会で誘導って、ソファーでのマニキュア攻防戦!?ってことは、やっぱりこいつらが言ってる尾崎さんって私のことですかーっ!??
がばっと身をおこしたけれど、運転席と助手席の男二人は私には全く注意を払わずにそのままで話を続けている。
私は混乱した。
・・・・あれ?やっぱり私じゃないのかな。だって本人が後ろにいるのに、それを判ってて話題にするなんて普通ないよね?
高田さんの淡々とした返事につむじを曲げたらしい平林さんの、憮然とした声がした。
「・・・可愛くねえ野郎だよ、おめーはよ。ねえ、どう思う、尾崎さん?」
そうしていきなりくるりと後ろを振り返る。
「はっ・・・はい!?」
パニくってひきつった顔のままで私は叫んだ。ねえって何だよ、ねえって!どう答えろというのだ、こんな時に!
急に話を振るのはどうぞ止めてください~!
「えっ・・・いや、あの~・・・。え?平林さん、さっきから話しているのはもしかして、もしかすると、ええと、私のことですか?」
しどろもどろで言葉を返す。
もしもし?そう言いながらまた平林さんが振り返る。呆れた顔をしていた。バックミラーで高田さんも視線を寄越したのが判った。思わず伏せた顔を私は両手で挟む。
視線なんて合わせられない。体温上昇で死ぬかもしれない。



