恋愛条件













そして部員達のクールダウンも終わり。


自己紹介が始まった。


まずは3年生の先輩達から。


そして2年生、1年生という順番。


もちろん、最初に喋るのはキャプテン。



『さっきも言ったけど。俺はキャプテンの榎本夏希。ポジションはG。改めてよろしく』



ちなみに…Gとはガードのこと。


ガードとは要するに…試合をする上でのチームの司令塔。


その人の指示によって試合が大きく左右される、といっても過言ではないほど責任重大。


……つまり、ゲームの鍵を握ってる人、かな。


もちろん、その人だけでは試合は成り立たないけど。


ガードは基本的に背が小さい人、


もしくは背が高くどのポジションでもできる人が任せられる役割、らしい。


見た感じ、榎本キャプテンは背が低いわけではないから…。


きっとどのポジションでも活躍できるすごい人なのでしょう。


そして、バスケの役割はガードの他にあと二つ。


一つはFW…フォワード。


大雑把にいうとガードのサポート役。


この人たちの動きでも試合が大きく左右される。


そしてもう一つはC…センター。


基本的には背が高く、ガタイのいい人が任せられる役割。


仕事としては…ゴールの近くでの1on1。


リバウンドやゴール下シュートの確率が大事なポジション。





つまり、バスケにおいてこの三つのポジションはどれもかけてはならない大事な役割ってこと。


───────を、先ほど彩織さんに教えていただきました。




そして………………



『俺は、副キャプテンの小林 恭太(コバヤシ キョウタ)!ポジションはFWです。どうぞよろしく』



榎本キャプテンに続き、副キャプテンの小林先輩がしゃべり終わった時。



『あれだよ、あたしの彼氏!』



詩羽さんがぽそっとつぶやいた時は、さすがに叫びそうになった。