【鈴音side】
「りおーん!準備出来た?」
「うん、一応…。変じゃないかな?」
「可愛い!可愛すぎるよ、鈴音。あたし完全に引き立て役」
「何言ってんの、海凪!海凪だって充分可愛いじゃんっ。あたしの方が引き立て役だって…」
土曜日。
──────今日はいよいよ合コンの日。
と言ってもこちらの参加人数はあたしと海凪の2人だけ。
あっちは倍の4人って言ってたかな?
うちの1人は海凪のバイト先の人。
あとは…どんな人が来るんだろう。
あたし、人見知り激しい方じゃないけど…大丈夫かな。
「はぁ、緊張する…」
「だーいじょうぶだって!彼いい人だし、きっと他の人もいい人だよ!楽しもうねっ」
「そうだね!」
そうだよね。
楽しまないと損だよね。
「うん!じゃー行こー!!!」
「うんっ」
準備を整えたあたしたちは集合場所へ向かった。
☆*☆*☆*☆*☆
「たかとくーん!!ごめん、遅くなっちゃって…」
「全然大丈夫。それよりこっちも今日1人風邪で来られなくなって3人になったんだけど、平気?」
「全っ然平気!」
「じゃ、行こうか」
バイト先の男の子であろうたかとくんと並んで、今日の舞台…カラオケへと入っていく海凪。
あたしはノロノロとその後を追いかけた。