反対に直斗先輩は3年生になった今でも軽さは健在。
だけどやっぱり彩葉さんを溺愛してる。
1年の時から見てきたけど、お似合いだなーって思えるいいカップルだ。
そんな正反対の2人は、不思議なことに相性バッチリで…結果的にいいチームを築けてる。
ここのバスケ部でよかったなーって素直に思える、そんなチーム。
「翔月?どうかした?疲れてる?」
「…あ、わり!ちょっとぼーっとしてた。どした?」
「いや、今日のゲーム惜しかったなーって」
「あれな!俺、いけると思ったんだけどさ」
今日のゲーム。
それは今日の練習の最後にやった2年VS3年の試合のこと。
最初から結構接戦で…正直ちょっと勝てるかもって思ってた。
けど……………
「さすがキャプテンだよね!最後にスリーポイント入れちゃうんだもん」
そう、俺らは最後の最後で涼也先輩にやられた。
悔しいなーとは思うけど、さすが先輩だなって思える部分もあって。
すごくいい試合だったと思う。
「でもさ、2年生皆本当に上手くなったよね。最初から下手ってわけじゃなかったけど…何だか日に日に上達してる気がする」
「まー、キャプテンがスパルタだかんなー…(笑)」
「たしかにね(笑)」
でも鈴音の言う通り俺たちは少しずつだけど、確実に強くなれてる気がする。
背の小さな虎太は逆にそれを利用して相手を出しぬき、更にガードとして正確な判断と絶妙なパスが出来るようになったし。
圭一や皇輝は逆に背の高さを利用し、センターとしてゴール下の1VS1はかなり勝率が上がった。



