「翔月!走れっ」
「…はいっ!」
放課後の部活動にて、今日も涼也先輩にしごかれる。
もちろん、俺だけじゃない。
「虎太郎!彰良!皇輝!圭一!お前らもな!」
「「はいっ……!」」
2年生全員だ。
さすが県1レベル、とでも言おうか。
練習は本当に過酷。
2年になった今でも、結構きつい。
加え、俺らにも後輩は出来たわけで…
カッコ悪い姿なんて絶対に見せられない。
そんな状況下でも俺たちが頑張っていられるのは
「お疲れさま。暑くなってきたからおしぼりも用意してあるよ」
マネージャーのおかげ。
優しくしっかりものの彩葉さんと、
俺らのためにいつも一生懸命な可愛い鈴音。
残念ながら1年生のマネージャー希望者はいなかったけど、2人いるだけでも本当に心強い。
「翔月?はい、スポドリ!…大丈夫?」
「おー鈴音。さんきゅな」
俺がスポドリを受け取ると、鈴音は違う部員の元へ向かっていく。
「虎太ー!」
「あ、鈴音!!ありがとっ!」
虎太や圭一…いろんな部員に分け隔てなく明るい笑顔を見せる鈴音。
もちろん、部員が頑張れるのはあの笑顔のおかげなんだろーけど…。
なんつーか、少し面白くない。
「…俺だけのものだったらいいのに」
「なんだー?翔月。ヤキモチか?」



