恋愛条件



彼らの中の1人から突然の誘いがあった。


声をかけてくれたのは、確か。


────本郷翔月くんだったかな。


見ると本郷くん以外も言葉は発してないものの、同意を求めるような目でこちらを見ていた。


あたしは、断る理由もないし別にいいんだけど…。



『それ、あたしも言っていいの…?』



何より選手じゃないし。


記念すべき最初の日にマネージャー希望のあたしまで参加していいのかなって。


けど、西山虎太郎くん…西山くんは目をキラキラさせて。



『なんでなんで!?同じ1年生の仲間じゃん!僕は早川さんとも早く仲良くなりたい!』



そう言ってくれた。


他のみんなもどうやら同じように思ってくれてるらしく。



『うん…じゃあ一緒しようかな!』



あたしはお言葉に甘えて一緒にご飯を食べに行くことにした。






✰✰✰✰✰✰✰






『よし、じゃあかんぱーい!』



そう指揮をとってくれた本郷くんに続き。



『『かんぱーい!!』』



あたしたちもコップを高く上げる。


なんかこーゆーの…いいな。


ちなみに座席は


あたしの右隣に西山くん。


左隣に本郷くん。


真正面に廣田圭一くん。


そして廣田くんの両隣に三田彰良くんと成光皇輝くんという席順になった。



『なぁ皆、呼び方なんだけどさ。もっと仲良くなるためにってゆー親しみ込めて男女関係なく呼び捨てにしねー?だめ、かな?』



食べ始めて数分。


いきなり本郷くんがそう提案してきた。



『僕は賛成!!』



『俺もいいと思うよ』



そんな彼の提案にすぐに賛成したのは西山くんと廣田くん。



『別に。いいんじゃねぇの?』



『俺も。三田に同意』



遅れて三田くんと成光くんも賛成の意を示した。


これで決まりだ。


そう思って笑顔でいると



『早川、さんは?』



本郷くんにそう言われて自分が何も言ってないことに気づいた。



『あ、もちろん賛成です』



『よかった。じゃそゆことで!改めて自己紹介って感じで自分のクラスと、もし名前以外に呼んでほしいニックネームがあればそれもつけて言っていこーぜ。順番は…ジャンケンだ!』