【鈴音side】



「鈴音♪おはよー!」



「おはよう。海凪!」



「昨日のテレビ見た?」



「見た見た。面白かったね」



「やっぱ鈴音もそう思う?」



「うん!」



星蘭(セイラン)高校2-Aでのいつもの朝。


隣にいる明るい彼女はあたしの親友。


橋本 海凪(ハシモト ミナギ)。


そして彼女の親友であるあたしの名は


早川 鈴音(ハヤカワ リオン)。


海凪とは高校で初めて出会ったんだけど…


見ての通り、出席番号が前後で。


彼女の明るい性格もあり、すぐに仲良くなった。


それにしても…………


海凪って名前、珍しいよね。


でもすっごく可愛い!


だからあたしは海凪の名前を呼ぶのが好き、だったりする。


本人には言ったことないんだけどね(笑)



「そーいえば、鈴音彼氏はできた?」



「え、なに?急に!」



「いやー、聞いてみただけ。最近こんな話してなかったじゃん?」



「…まぁ、確かに」



「だからさ、気になって。で、どうなの?」



「彼氏なんていないよ~…」



彼氏どころか、好きな人もいないし…。



「えー!もったない。鈴音可愛いのに何でできないかなぁ」



「そんな事言われても…。それにあたし可愛くないよ?」



「またまた~!鈴音は可愛いって!自覚しなよね!」



「自覚なんて出来ないよ…!」



それに、海凪の方が断然可愛いと思うんだけど…。