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それから宮田君の死体は箱の中から引きずりだされ、ステージのカーテンレールから体を吊るされていた。


死んだ人間は見世物にされるということみたいだ。


ロープで体をくくられてぶら下がっている宮田君の体は小さく揺れて、それが余計に生々しさを感じさせた。


勝利した山田君は箱から出されるとすぐに何かの注射を打たれていた。


煙の効果を和らげる薬だろう。


最後の1人になるまで続けるとしたら、一度戦ってもまた選ばれる。


1日に3人犠牲になっていけば、2週間もせずにすべての決着が尽きそうだ。


あたしは大きく息を吸い込んだ。


次は自分の番かもしれない。


そう思うと体が小さく震えたのだった。