あたしは極力死体を見ないようにして食事に手を伸ばした。


37人いたクラスメートたちは今は半分以下になってしまっている。


賑やかだった酒本君も、さっきからずっと黙り込んでいた。


イジメられっ子だった中尾君だけが1人、ガツガツと音を立てながら食事をとっている。


それを注意できる生徒は誰1人としていない。


みんな、中尾君を恐れて押し黙っているのだ。


なにもかも変わってしまった。


あたしは2年に上がってすぐに撮影したクラス写真を思い出していた。


屋上で撮影した写真。


みんな笑顔で、これからの学校生活に期待を抱いていた。


それがこんなことになってしまうなんて、一体誰が予測していただろう。


「朱里」


そう声をかけられて顔をあげると、そこにはマキヤが立っていた。


あたしは一瞬険しい表情になる。


「なに?」


あたしは冷たい表情でそう聞いた。


「ごめん……一緒にいたいなって、思ったから……」


マキヤはそう言いながら、おずおずとあたしの隣に座った。