優しい先輩と俺様と私。



頭上から声が聞こえて、見上げると……。


ーーうそ、先輩!?!?


駐輪場から先輩が心配そうに私を見ている。


よりによって何でこんなとこ見られるの!?


急いで立ち上がると足首に激痛が走り座り込みそうになったけど、何とか耐えた。


先輩に迷惑かけれない。


「松下さん、大丈夫??」


「……大丈夫です。すいません、こんなとこ見せちゃって」


「冷や汗かいてるよ??足首痛めたんじゃないの??膝から血も出てるし」


「少し痛めただけですよ。先輩、先行ってください」


「そんな笑顔作って誤魔化そうとしちゃ駄目だよ。痛いんでしょ??」


心配してくれてるのに、嘘つき続けるのも心苦しいし「はい」と素直に答えた。


「僕と保健室まで一緒に行こうね」


痛みも何処かに飛んで行ってしまいそうな、極上の笑顔。


独り占めしてもいいんでしょうか。