―――えっ!?


 乗客の誰もがその光景に驚き、声も出ない。

 女性は何かを大声で叫ぶと、導火線に火をつけた。


 バスの昇降口をふさぐようにその女性が立っているので、乗客たちの逃げ道がない。


 みんなが息を飲む。



 次の瞬間、はじけるような炎が車内を襲う。





―――チカッ!!


 俺の意識はここで途絶えた。