―――アキ君はもうアメリカに着いたかな?
 

 アシスタントの仕事を終えて家へと歩いている私。
 
 夕暮れにさしかかった空を見上げながら、彼を思う。


 そこでお腹がぐぅ、と鳴った。


―――私って色気ないなぁ。

 くすっと笑う。




 夕飯は何を作ろうかと考えていたら、不意に声をかけられる。


「・・・チカちゃん」

 ためらいがちに私の名前を呼ぶ声。


 振り返ると、アキ君の叔母様が立っていた。