声にできない“アイシテル”

 引きつった顔で今井さんを見る俺。


 そんな俺を目にしても、彼女の主張は止まらない。

「チカさんとの仲が本当にうまくいってないのであれば、割り込んでしまおうって思ってましたけど。
 この件は、単に桜井さんのわがままが原因です!!」


 ビシッと指差されて、俺はコクコクと無言でうなずくことしか出来なかった。



 ここまで言い切って、今井さんはやっと落ち着いたようだ。


 ふっ、と短く息を吐いた後、ハッと顔色を変えて我に返る。

「す、すいません。
 先輩に対して生意気なことを・・・」

 とっさに正座をして、ぺこぺこと頭を下げてくる。



 ここまで言われて怒るどころか、かえってすっきりした。

「いや。
 そのとおりだよ」

 俺がニコッと笑ったのを見て、彼女は安心したように正座を崩した。



「・・・あの。
 生意気ついでに、もう少し言ってもいいでしょうか?」

 シュンと肩をすくめながら、おずおずと口を開く今井さん。